オン・ザ・ミルキー・ロードの作品情報・感想・評価

「オン・ザ・ミルキー・ロード」に投稿された感想・評価

戦時中のとある村で、前線の兵士たちにミルクを運ぶ男と村に嫁いできた美女との逃避行を描いたコメディドラマ。

狂喜乱舞の不思議世界。

エミール・クストリッツァが監督・脚本・主演を務めた3つの実話とたくさんの寓話からなる物語。

たくさんのアニマル。
機械時計。
歌と踊りの大宴会。
宙を舞う羊。
滝つぼフォーリンラブ。

ストーリーよりも絵的に印象に残るシーンが多い作品でした。
主人公がロバにまたがり、日傘をさして銃弾をかわしながらミルクを運ぶ姿だけでもなかなかぶっ飛んでるけど、不思議と違和感がなく、ファンタジーやミュージカル映画を観ているような感覚に近かった。
ドリフのコントみたいに家が崩壊したのは流石にシュールだったけど。

“お前が死んだら 誰が彼女を思い出すんだ
愛の記憶を絶やすな”

戦争という愚かで紛れも無い史実と反するかのように、夢みたいなおとぎ話でした。
michinori

michinoriの感想・評価

4.0
完全ノーマークな作品でしたが、皆さんの評価が良く、観てみました…
よくよく考えてみると、だいぶ遠い昔に観たアンダーグランドの監督さんではないですか…
うろ覚えながら、音楽や風景、ユーモアは当時の作品にも通じるものがあり、今も踏襲してる、確立したスタイルなんだろうと理解。クストリッツァ節が出ているように感じました…

道具や動物の使い方、音楽やユーモア、時には面白さを散りばめながらも、ちとキツめの映像感覚…どれも個性的で他には無い印象です。

戦争終戦後の後半からの逃避行…
ユーモアや愛を交えながらも辛い映像が続きますが、主人公の愛の形というか、想いを最後に観ることが出来て、トータル的にも完成度が高かったです‼︎
じんわりと感動できました。

アンダーグランドを見直さないと…
ですね‼︎
開明獣

開明獣の感想・評価

5.0
「アンダーグラウンド」と並ぶ傑作を未見の方々にご紹介致したく、リポスト。最近は忙しいこともあって、新作もレンタルも配信も観れてないが、それはどういうわけか、今ひとつどの作品にも食指が動かないことも影響しているようだ。ちょっとした映画鑑賞スランプは、そのうち脱するのだろうけれど、過去の鑑賞作品の中から、自分が感嘆したものを見つめ直すのには、いい機会かもしれない。

同胞が贄となった血を自ら浴びて跳ね狂う家鴨、ミルクに舌なめずりする毒蛇、音楽に合わせて巧みに踊るハヤブサ、鏡に映る己の姿に驚き卵を産む雌鶏、動物たちの奇妙奇天烈な振る舞いに囲まれて、主人公コスタは雨霰と降る弾丸をかいくぐって驢馬を疾駆させミルクを配達する。やがて戦争は停戦となり、シンコペートの効いたロマのフォークロアにのって、人々は狂喜し踊り明かす。だが、平和は束の間のものだった。理不尽な多国籍軍の攻撃が始まり、村人は酷くも虐殺されていく。辛くも難を逃れたコスタは、同じく難を逃れた花嫁役のモニカ・ベルッチ(劇中では、彼女に名はない)とあてどもない逃避行に旅立つ。

冒頭からエミール・クストリッツァが紡ぎ出す不思議な世界に没頭してしまう。ボスニア近辺の民族紛争は複雑で根が深く、我々日本人には理解するのは困難だ。近年では、カナダ人の作家、スティーブン・ギャロウェイの著書、「サラエボのチェリスト」で取り上げられ、米国人作家、「ガープの世界」、「ホテル・ニューハンプシャー」で著名なジョン・アーヴィングは、その初期の作品「158ポンドの結婚」の中で、一部その民族紛争の凄惨な有様を扱っている。アーヴィングや、その師匠のカート・ヴォネガットも、奇想と笑いの中に悲劇を織り込む達人だった。この作品にもそれに近いものを感じてしまう。喜劇と悲劇はまさに隣り合わせで、我々の綾なす人生を形作っているのだと。笑いと哀しみに関して、ヴォネガットはこう言っている。

「人間はどうしようもなく哀しい時は、実は笑いしか出てこないものなんだよ」

まさしく至言であろう。

クストリッツァ節全開のこの作品は、誤解されやすいが、いわゆる奇想を誇るようなポストモダン的なメタフィクションではない。悼ましい戦争が残す傷跡への深く、激しく、だが静かな怒りに鎮魂の歌を聴いた。戦争という絶対悪への諦めと憎しみなのか、それとも絶対悪をやめない人間への憤りと哀しみなのか。

最後のシーンが我々に問うものは何か。遠くから祈りの声が聞こえてくるようだった。
emi

emiの感想・評価

4.0
映画を観る楽しみを存分に味わえる凄く楽しい作品。画面から溢れる色彩、音楽、ユーモア、可愛い動物たちにとぼけた人物たち。タイトルは「酪農道」の意味らしい。天真爛漫さと何が起ころうと驚かない肝の据わった感じが東欧っぽいというかこの監督の持ち味に思える。
自然の美しい風景と、それをぶっ壊す爆弾と銃弾と火炎放射器。
見てる側のパワーが吸い取られそうな勢いのある、画面力。
ミルクを飲む蛇、人間を噛む巨大な時計、鏡の前でひたすら飛び続ける鶏、地雷で吹っ飛ぶ羊の群れ…
とにかく、映像の暴力が凄かった。
Toku

Tokuの感想・評価

2.4
気になった音楽
Music by Stribor Kusturica
とりこ

とりこの感想・評価

3.7
前半の戦争下なのに不思議なフワフワした雰囲気が好き。逃亡後はちょっとだるい。

モニカ・ベルッチは色気が凄かった。けど兄と同じ日に結婚式を挙げるのが夢な元体操選手の過激なお嬢さんの方が好きだな。

あとずっと鏡にピョンピョン求愛してる鶏とか噛む時計とか、色々面白かわいいものがあって世界観が良い。音楽も良かった。
ちゅう

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3.8
なかなか不思議な映画だったけど、ノリは良くて楽しめた。
最後のシーン良かった。
rain

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3.5
控えめに言っても頭おかしい(ほめてる)
神話みたい
yoko

yokoの感想・評価

4.0
隣国との戦火の中、銃弾が飛び交う道をロバに跨りミルクを運ぶ主人公のコスタ。休戦が言い渡されるも多国籍軍の攻撃を受け、曰く付きの花嫁と逃避行へ。多国籍軍に追われ行き着く先は...

長閑かな田舎村の静と動のコントラストと、動物を使った表現力が抜群で、ユーモアを混じえつつ、戦争という重いテーマを鑑賞し易く作ってある。セリフも少なく、人々の表情や動き、音楽、風景いたる所から語りかけてくる。戦争によってもたらされるものは?鑑賞後ズッシリと重いものが残って涙が溢れた。

監督は旧ユーゴスラビアの生まれで、多民族国家で起こった数々の紛争の時代背景を生々しく表現されている。

この監督の映画は初めてだったのですが、スゴイ世界観でした。他の作品も観てみます(^^)ちょっと覚悟が必要なので、少し時間を置いて。。。
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