オン・ザ・ミルキー・ロードの作品情報・感想・評価 - 74ページ目

「オン・ザ・ミルキー・ロード」に投稿された感想・評価

僕はこの監督の作品はアンダーグラウンドしか観ていませんが、たぶん作風としてドタバタガチャガチャしたいのでしょう。この作品もずっとドタバタガチャガチャしていました。
まともに動かない大きな時計や奇妙な振る舞いをする動物たちや誰に対する何のためだか分からない戦争など、この映画には人間には制御出来ないいろいろなものが出てきます。主人公(監督のクリストッツァ本人)をはじめとする登場人物たちは、その制御出来ないいろいろなことに振り回されながら、それでもなんとか人生をまともに動かそうと奮闘しています。
アンダーグラウンドでも感じたことですが監督自身の経験からか作品の中で取り扱われる死や戦争の描写は事実と同様に容赦がありません。一見笑いにあふれているような穏やかな日常にあっても死や戦争は突然降ってきてはそれまであったものをがらりとすべて変えてしまいます。

この映画ではいつも音楽が鳴っているのですが、その音楽も死や戦争によってしばしば中断されるんです。でもしばらくするとまた誰かが音楽を鳴らしはじめる。僕はこの映画のそういうところをとても好きになりました。

人間には制御出来ないいろいろなこと。
そうしたもろもろに諦め悪く何度でも立ち向かってドタバタガチャガチャもがく。そんな風なしぶとい映画です。
あつ

あつの感想・評価

3.9
やっぱり好き!クストリッツァ作品。
命の讃歌と、私は解釈してます。自分の、命の価値感の薄っぺらさを感じさせてくれます。
今回の作品は、喜劇より悲劇の割合が多く感じて、観終わりは辛い気持ちが残った。
なかなかにクレイジーな映画でおもしろかった。前半は監督の描く人間の営みがよい加減にクレイジーで笑ってしまう。だって銃弾でちぎれた耳をモニカベルッチが鼻歌歌いながら太い針でチクチク縫い付けたりとか、おかしい(笑) 後半は2人の逃避行が美しくも不条理で紛争のクレイジーさが浮かび上がってくる。あっという間の125分でした。

石造りの家が並ぶ農村にアヒルさんの群れかわいい〜なんてテンションで観始めたら、結構エグい映像連発でやられたのでちょっと心して観た方がいいかも(笑)
KN

KNの感想・評価

4.2
全員ひとり・ふたりと数えたくなるくらい動物たちが名優揃いでした
初クストリッツァ 良かった
ゆうと

ゆうとの感想・評価

4.2
悲哀があるからこそ歓喜がより輪郭化され、幻想があるからこそ現実に対する渇望が浮かびあがってくる。その対比はクストリッツァの作品によくみられるもので、それがこの監督を好きな理由のひとつだ。今回の作品もおなじみのバルカンブラスパーティーのシーンがあったが、そのなかにも悲哀が感じられる。クストリッツァ作品をまた見返したくなった。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

3.5
【クストリッツァ版「この世界の片隅に」】
「黒猫・白猫」「アンダーグラウンド」で観客をUNZA♪UNZA♪ロマミュージックの虜にさせたユーゴスラビアのクストリッツァ久しぶりの監督作。

何故か都内はシャンテのみの上映で悲しいのだが、有給を取った今日観てきました。

これはクストリッツァ版「この世界の片隅に」であり「ダンケルク」であった。

ユーゴスラビアと言えば、7つの国境、6つの共和国、5つの言語に3つの宗教、2つの文字と複雑な背景を持っていた今は亡き国で、常に激しい紛争で荒れていたことで有名だ。

クストリッツァ監督は伝家の宝刀UNZA♪ミュージックとシュルレアリスムを使い、自身を主演に怒りをぶつけた。

冒頭、アヒル軍団がブタの鮮血に飛び込むシーンから、「一見統率取れている純白なユーゴスラビアは血で血を洗うカオスなヤバイ国だったんだぜ!」というメッセージが聞こえてくる。

本作は牛乳配達員(エミール・クストリッツァ)がモニカ・ベルッチ扮する無軌道な謎の美女と逃避行するという内容。

人間よりも動物にフォーカスが当たっており、「ハクソー・リッジ」や「ダンケルク」さながらの爆撃の中を、羊やロバ、蝶などが健気に生きる様子を徹底的に見せる。まさに「この世界の片隅に」で表現されていた、「地獄の人間界と紙一重で存在する自然界の天国」が効果的に演出されていた。「この世界の片隅に」とは違い、この映画の天国は激しく粉砕されていく為、ヒリヒリする程痛い。UNZA♪ミュージックにテンション上がるのに哀しく辛い作品でした。

まあ「アンダーグラウンド」が凄すぎた為、それを超えるには至らない作品ですが、一見の価値あります。
生活

生活の感想・評価

-
"クストリッツァがやりたいこと全部やっちゃいました"みたいなスラップスティック&ブラックコメディ&ラブストーリー&ファンタジー&リアリズム映画だった
keeko

keekoの感想・評価

4.0
名匠クストリッツッア監督

言葉に表しがたい引力で独特の世界に引き込まれる。

自然、動物、人間、武器、生と死、信仰、略奪、愛

実話と寓話を織り交ぜたファンタジー
炒飯

炒飯の感想・評価

3.8
人間的な破壊と愚行のモチーフ、戦争という要素で人間の愚かしさを描写し、それが美しい自然を引き立てる。しかしどうしてこうも憎い、人間の愛すべき点も発見してしまうのは、これが愛の、祈りのアレゴリーだという証明だからだ。所々で宗教的な要素が垣間見える。蛇が悪魔で鳥が天使だろうか。両者を愛する者だけが自然の慈悲深さを知る、ならば世界中に慈しみのミルキーロードを。そこに人間と自然の共存があるのであれば。
どこまでフザケて作っているのか、
どこまでシリアス·真面目に作っているのか
よく解らない作品。  

 でも、こういうの嫌いじゃない (´・ω・`)

2017年9月に映画館で鑑賞