浅見ベブ彦

南の島に雪が降るの浅見ベブ彦のレビュー・感想・評価

南の島に雪が降る(1961年製作の映画)
3.8
この映画の特徴はわかりやすい悪役がいないことである。
舞台セットに出てくる水車や桜・柿の木に感激し、日本の原風景をひたすら懐かしむ一般兵から、演芸部設立に腐心した司令部の士官に至るまでを、温かく優しい目線でとらえている。
尊大な上官もいなければ、罠にはめる同僚もいない、ただ天災のごとき空襲を時折描いてるのみである。


演芸分隊への加入を拒否する分隊へ強権を発動する三橋達也はさりげにかっこよく、森繁久彌・小林桂樹・三木のり平・フランキー堺ら社長シリーズ組には、それぞれ強烈な印象を残すおいしい役に配置させているのもうれしい。