panpie

ウーナ 13歳の欲動のpanpieのレビュー・感想・評価

ウーナ 13歳の欲動(2016年製作の映画)
3.7
ルーニー・マーラ主演の今作。
本当は去年観てました。(^^;;
「ライオン」で恋人を支える役で出ていましたがあの役より影がある今回の様な役の彼女が観たかった。
今回も惜しげもなく脱いでおります。


ウーナは13歳の時に父の友達の隣人レイと禁断の恋に堕ちる。
レイとは外で会う時は親子だと説明しても納得が行く程の年の差で早熟な少女だったウーナには大人の男性として映ったのだろう。
そして駆け落ち寸前でレイは警察に捕まり4年服役することに。
だがウーナはあれから15年経った今もレイを忘れられずにいる。


ここまでのあらすじでは正直変態ロリコン親父に復讐する話なのかと決めてかかっていましたがルーニー・マーラの少女時代の子役の子がまた色っぽくてレイ役のベン・メンデルソーンがまた少女が惹かれるのがちょっと分かるイケメン親父で、こんなのあるかもと思ってしまった。
13歳と言えば中学生になったばかりくらいか。
確かに同級生はガキに思うから全く惹かれないしウーナの気持ちも分からなくはない。
それにしても歳離れすぎかなぁ。
パパと同じくらいって…
父親がいないとかそういう環境だと分かる気もするんだけど。

今は自分のその頃のことより親になってしまっているので娘の方の心配をする歳になってしまった。
娘も13歳はとうに過ぎたけどやはりまだ恋愛するとして相手の男の事を思うと心配は尽きない。笑


レイは改名してピーターと名乗っていた。
過去は全て捨てたのだ。
レイの職場に乗り込んで行くウーナはてっきり職場の同僚にレイの過去の行いを暴露し復讐を果たすのかと思っていた。
それをするにはウーナがまだレイを愛していたから出来なかったのだろう。
13歳から15年間も憎んで来た男に実際に会いに行くだろうか。
私なら行かないと思う。
憎んでいたのではなく今でも愛しているから純粋に会いたかっただけなのかもしれない。

何故レイはあの時戻ってこなかったの?
私は遊ばれてたの?
私のことは本当に好きではなかったの?
何故出所後迎えに来てくれなかったの?
ずっとあの家で待っていたのに…
ただウーナは確かめたかったのだと思う。
あの時の気持ちをレイにぶつけたかったのだと思う。

今作の見せ場はレイの職場を出てからと言ってもいい。
解雇することになってしまった同僚の出現で運良くウーナから逃げきることが出来たレイ。
こんな形で逃げ切った筈のウーナに会うとは思ってもみなかった事だろう。
甘いよ、おじさん。
いい思いもしたんだから受け止めてあげなよ。
ここからとてもサスペンスフルな展開になる。
あのまま同僚と一緒に帰っていたら…
2階に上がらなければ…







↓ここからネタバレあります。↓





あの後ピーターは妻と同僚にどう言い訳したのだろう。
結婚して4年というからエイミーは妻の連れ子だろう。
娘がいたから、娘が自分の好みの年頃だったから今の妻と結婚したのだろうか。
やはり妻には自分の過去に犯した犯罪は話してなかったんだな。
クズ野郎。
結局本物の小児性愛者だったという事だ。
映画はレイが言わないでくれと必死に懇願する手を振り切ってウーナが呆然と一人で歩いて行く所で終わる。
なんだかウーナの復讐は続きそうに思った。


15年前自分がレイの元カノに頬を張られても周りの人に指をさされてもレイがいつか必ず会いに来てくれると頑なに信じてあの家を出ないで待っていたのにこの辛い15年は一体何だったのか。
ウーナは全てが分かってこの後どうしたのだろう。
深く傷ついてしまった。
立ち直れるかな。
絶望の淵に立った彼女の未来に想いを馳せずにはいられなかった。
辛いストーリーだったけどルーニー・マーラの影のある役を観る事が出来て良かった。


来月「ローズの秘密の頁」という新作にルーニー・マーラが出る。
東京ではもう公開されているのかも。
彼女の華奢で透明感のある美しさは哀しいストーリーによく合う。
今からとても楽しみにしている。
panpie

panpie