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彼女とTGVのSPNminacoのレビュー・感想・評価

彼女とTGV(2016年製作の映画)
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毎日決まった時間に通るTGVに、家の窓から旗を振り続けるエリス。ある日その運転手から手紙が届き、文通が始まる。
ジェーン・バーキンの衣装や自転車や部屋、営むパン屋や街の風景まで鮮やかなモスグリーンとイエローで統一された世界は、若々しく瑞々しいお伽噺だ。けれど、昔ながらのまま年老いたエリスにも変化は避けられない。同じ線路がいつまでも続く訳じゃない。そう知らされた世界は一旦、彩度を失ってしまう。やがて少女のように胸躍らせたときめきが消えた時、エリスは白いジャケットを羽織り、変化を受け入れるのだった。それもまた良し。
そんな風に色彩で物語る洒落た短編。今だに乙女チックなジェーン・バーキンがハマってるけど、ホームで見せる後ろ姿はしっかりおばあちゃんだった。実話のご本人がバーキンに似てたのも驚き。
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