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SING/シング:ネクストステージのYOUのレビュー・感想・評価

3.6
ガース・ジェニングスが監督・脚本を務めた、2021年公開のシリーズ第2作。

・新キャラクター”ポーシャ”の日本語吹替を演じるアイナ・ジ・エンドがとてもハマっていて良かった。そして言うまでもなくジョニー役の大橋卓弥は今回も100点満点の名演技・名パフォーマンスをバチッと決めてくれている。

・予告編もろくに見ずに臨んだので、今作の真の主役たるクレイ・キャロウェイの吹替キャスティングには本気でビックリした。正直キャロウェイのガッシリとした風貌とあの方の声質が完璧にマッチしているとは言い難いですが、それ以上にキャロウェイの”心に闇を抱えた伝説のロックスター”という役柄、ひいては”百獣の王”の貫禄までをあの方の重厚感溢れる吹替が完全に体現してみせている。


はっきり言って内容は「これわざわざ続編作った意味ある?」という違和感を覚えざるを得ない、単なる拡大再生産的な仕上がりのように思えます。前作とは対照的に今回は明確な悪役キャラを登場させたり、ムーン一行が大した動機も無いまま更なる”ネクストステージ”に挑み始めるといった「ドラマパートの希薄さ」が浮き彫りとなり、途中からは映画というよりもMVを観てるような感覚になりましたね。これは深みのあるドラマと圧巻のパフォーマンスが見事に呼応していた『SING/シング』でしか描けない続編を期待していた身としては微妙でしたが、やはり「SING/シング」シリーズなだけあってパフォーマンスの迫力はいずれも凄まじく、何だかんだ言って私はルンルン気分で劇場を後にしました。特にクライマックスシーンは否が応でもアガる!という事で、終わりよければ全て、、、とまでは言いませんが、劇場で体感することが出来て本当に良かったです。



























































































トリを飾るのがキャロウェイとアッシュのデュエットというのは確かに理にかなってはいますが、ここは一つポーシャとジョニーのデュエット、つまりハスキーなアイナちゃんとソウルフルな大橋くんのデュエットでいかがでしょうかね。これが実現していれば文句無しの☆5でしたよ。
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