HisBlueness

トトとふたりの姉のHisBluenessのネタバレレビュー・内容・結末

トトとふたりの姉(2014年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ドキュメンタリーって言われないとドキュメンタリーって分からないくらいドキュメンタリーと思えないカットの美しさ。ストーリーのテンポも軽快

ヤク中がごろごろいたり、警察に捕まったりのスラムの日常の映像も衝撃映像のはずだけど、子どもたちの活発さの方が勝って、重苦しくはないのがすごい。

違う拍でリズムを取っていたトトがかっこよく踊ったり、
文字も読めなかったアンドレアが母親に手紙書いたり、
できすぎと思えるストーリーだけど、やっぱり感動してしまった。

なにより笑顔がいいよね。

変に美化したくないけど、やっぱり無垢な力強さには心打たれてしまう。境遇ゆえのちょっとした言葉に心打たれてしまう。

「今は笑いたい気分なんだ」からのパンチのシーンはすごい好き。

コーチの何気ない「誰だって親を必要とするだろ」みたいな無意識な言葉は本当に傷つくだろうけど、自分の境遇を受け入れて当たり前のように乗り越えていく姿は敬意を持ってしまう。

家族の中の距離感に困る感じは"たかが世界の終わり"を思い出した。
最後にはすでに親を必要としなくなってた早すぎる成長が悲しい。
HisBlueness

HisBlueness