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サスペリアのditaのレビュー・感想・評価

サスペリア(2018年製作の映画)
3.5
@第七藝術劇場   

私ごとで大変恐縮なのですが、サスペリアを鑑賞するにあたって色んな呪いに掛かりまして、まずロードショーが某シネコンのみだったこと、レイトショーで観ようと思っていた日の前日から猫がうんこをせず心配で真っ直ぐ帰宅せざるをえなかったこと、いよいよ観るぞと思った日に仕事が全く終わらないというのが数日あったこと、今日こそ観るぞと思って計画を立てた日の1本目鑑賞中に寒気がして一旦帰宅したら熱が39度あったこと、等々数々の呪いを断ち切り、やっと地元の劇場のチケットカウンターで大好きな受付の方に「サスペリア観ます!」と言った時点の達成感を踊りで表現してみたかったのですが踊れないのが無念でなりません。

さておき。

たぶん掘り下げれば掘り下げるだけ色んな見方が出来ると思うけど、わけわかんないなと思いつつ、自分なりに焦点を絞って観た感想を。

世の中はこんなにたくさんの魔法にかかっているのかと思った。出自、自我、欲望、権力、形のないものを魔法と呼ぶなら、それを信じるには自分が強くなるか、自分を消して魔法に掛かるかの二択。わたしは後者なので最終的には一発で魔女にやられるやつ。盲信しても暗黒、気付いても暗黒な世界を運命と自我で真っ赤に染めるどこまでもダークで耽美な『魔法にかけられて』大変おいしかったです、ごちそうさまでした!
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