あい

彼女がその名を知らない鳥たちのあいのレビュー・感想・評価

4.0
登場人物たち全員しょーもないって言えるひと、皮肉じゃなくてうらやましいな。

陣治は人間じゃなくて天使だったんだと思った。本当の人間はあんなふうにひとを愛したりできない(と今のところは思う)。
十和子や他の男性たちのほうがまっとうに見える。

でも、欲望や衝動も愛のうちだと思っていたけど、やっぱりひとをひととして扱う上で「やってはいけないこと」って、確かにある。
人間って簡単に壊れてしまうし、壊れたときに何をしてしまうかは、他人にはもちろん本人にもわからない。
現実世界には天使なんていないから、再起不能になるまで他人や自分を傷つけちゃだめだ。


松坂桃李は女を振り回す最低な男役がまだ板についてないのと、あからさまにハリボテな設定がちょっとなあ。脚本・演出もときに極端なところが残念、、、陣治の汚さしかり。
と冷静な目で振り返らないとやられてしまうくらい、やばい映画だった。今これを観たこと一生忘れないと思う。
あい

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