すず

彼女がその名を知らない鳥たちのすずのレビュー・感想・評価

3.0
愛されたかった女が見つけた本当の愛


十和子(蒼井優)は男に本当に愛してもらえない。元カレ黒崎(竹野内豊)や妻子持ちの水島(松坂桃李)。品があってカッコ良い外面の男。だけど女を大切にしない自分勝手なやつら。

打って変わって今カレの陣治(阿部サダヲ)は汚ならしくてカッコ良くなくててんで真逆のタイプ。罵ったり好きじゃないのに一緒にいる。十和子が好きになるタイプじゃないけど、精神的に拠り所となっていたんだと思う。

私的に陣治はそんなにクズだと思わないし、彼女思いじゃんと思うんだけどな~。最初の頃は(笑)ただ食べ方は嫌だ。クチャクチャ言う人って苦手。ストーカーっぽくなってきて少し不気味に思えてきた。

十和子の周りで起こる不可解なこと。黒崎の失踪。水島の書類紛失。だんだん疑われ始める陣治。

映画[怒り]に似て観たいものしか見ていない。まんまとそう思わされてしまった。けれどそのおかげでラストが感動的になった。ミステリーとしても見事に騙されたし、誰にも共感できないのに純愛と呼ぶしかない。


十和子は愛を求め続けるけど、誰も本当の愛を与えてくれなかった。そんな十和子が最後に知る"本当の愛"。

タイトルの
[彼女がその名を知らない鳥たち]

"彼女"とは十和子で"鳥たち"とはあの人の無数の愛だと私は思う。




それにしても蒼井優ってやっぱりすごい女優ですね。憑依型なのか素が出ているのかどっちなのかわからなくなる。関西弁と喘ぎ声とのギャップもまた良き。

[ユリゴコロ]が俄然観たくなりました。ミステリー面白い!