ディー

彼女がその名を知らない鳥たちのディーのレビュー・感想・評価

4.5
盲目的な恋と愛。
物語のミスリードに思いっきり騙されてしまう性分なので、ミステリーとしても楽しめました。

自分は男で身を焦がす程の恋をした事が無いので、女性の盲目的な恋についてよく分からないので共感はしないけれど、理性の制御の範疇を超えて人を好きになる物語は、多くの映画や小説で描かれている常套手段。
小汚く、パットしない職種、口下手だけど、優しい男。
反して、ルックス200点に加えて、仕事バリバリ(に見えるだけ)、口が上手くて、床上手、のクズ。
理性で考えたら前者が良いし、感情で動けば、後者が良い。
これに関しては、どちらが正しいとかではなくて、本人の勝手だし、理性を大事にするか、感情を大事にするか。その違い。
結果的に前者の方が世間一般で言う幸せに近いのだろうけど、確実に後者だって幸せを傍受している。不倫や浮気で、人の幸せを踏み台にして。
どうぞご勝手に〜って感じ。
関わりたくない人種達。

こんな物語だから、蒼井優がクズで良かった。
清廉潔白、幸薄い女性とかだったら切なすぎてDVDぶん投げてた。

内容に関しては辛辣だけど、色々と考える余地を与えてくれた映画に対しての高評価。
総じて、面白かったです。
ディー

ディー