その愛は誰にも知られず、されど最も深い。
大半が薄暗くて暗澹としていて、ひょっとしたらサイコなクライム的要素を匂わせつつも、しかし蓋を開けたらこの鬱屈とした物語の根底に横たわるのは、ただただ深い愛だった。
見ての通り恋愛映画と呼ぶには爽やかさは微塵もなく、共感なんてちっともできない。でも僕たちは120分を通して、彼の彼女に対する純真無垢な想いを実感するばかりであって、確かにこの物語は愛の映画だったことには相違ない。
最後の回想が、彼の愛をより深く鮮烈に、より温かく映えさせていた。
我慢して最後までみた方がよい。
相変わらず松坂娼年大臣が頑張ってたし。