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海辺の生と死のmuraのレビュー・感想・評価

海辺の生と死(2017年製作の映画)
4.0
満島ひかりがすごい。一気にステージを上げたような。ヌードも神々しい。で、あの笑顔は何だ…

時代は、太平洋戦争末期。場所は、2つの部落だけの島というので奄美群島の小島(加計呂麻島と)。島の国民学校で教壇に立つトエ。トエは島に駐屯することになった海軍の中尉・朔と恋に落ちる。ただ朔は、特攻部隊の「隊長さん」であって…といった話。

朔は「同期の桜」を歌うより、島の歌を知りたいという。島の子供たちにも優しい。こんな兵隊がそうそういるものか、美化しすぎじゃないか…なんてうがって見ていたら、生い立ちを話すところがあり、大学の先輩だということが判明(島尾敏雄)。一気に真実味が増した。そして少し嬉しく思えて。まぁ映画を見ていたらそういうこともあるかと(笑)

(以下ネタバレあり)
戦時下の話であり、明らかに反戦映画。ただ不思議なことに、誰も死なない。「死」がちらつき、確かに「死」へと向かうのだけれど、その手前で終わる。逆に最後に意識させられるのは、「生」。ここがいい。反戦をこういうふうに訴えるのかと。

一度は死を決意したトエのあの笑顔は、ここにつながっていたかと。僕はそう理解した。

ただ…やっぱり長い。これほど素晴らしい満島ひかりに存分に演技をさせようとする気持ちもわかるけど、それでも長いなと。

最後にふれたいのは、満島ひかりの衣装のこと。むかしの着物の雰囲気をもちながら、なかなか洒落ている。そういうところにもこだわりを感じた。