島尾敏雄の妻、ミホが書いた原作の映画化。
奄美の自然がすばらしい。ロングショットの多さは、それを見せるためだろう。
また、シマの言葉をそのまま使っている。唄も含め、標準語に「吹き替え」しないのも監督の意図だ。
何より、監督の「戦争時のロマンスを美しく描きたくなかった」という発言を見たあとは、この映画の意味が違ってきた。
そのままのシマと文化を描き、見てもらうということなのだろう。
そう思うと、いろんなものが感じられ、印象に残る作品になった。
ゼロ戦の空軍特攻でない、海軍特攻を描いているところも、興味深い。