6月末以来の映画。これほど間隔が空いたのはかなり久しぶりのような。で、おばあさんが館主の老舗映画館にひとり。申し訳ない気持ちになった(笑)
平凡ながらも幸福だった人たちに、突如として不幸が襲いかかる。交通事故、レイプ、通り魔殺人によって。その被害者は加害者に、何とかして罪を償わせようとするが…といった話。
見はじめると、映像が妙に明るい。映写環境の問題なのか。そのなかで、登場人物の顔がわかりづらい。知らない役者ばかりということもあるが。いくつかの話が交錯することもあり、ストーリーが今ひとつわからないなと思っていたところに…
いやいや、頭のなかが整理されていくとだんだんと面白くなって、最後は結構ノレた。
被害者は、なぜ自分は幸せになれなったのかという思いに縛られる。一方で加害者は、もう自分は幸せになれないんだという思いに縛られる。また被害者はどう罪を償わせるかを悩み、加害者はどう罪を償うべかを悩む。
でも被害者も加害者も、その苦悩のなかを生きていかなければならない。
罪と償い…普遍的だけど、こういったテーマにはやっぱり惹かれる。で、この映画の描き方も嫌いじゃない。
主人公の女の子の名前が「光」。その子の最後の聡明そうな顔がいい。
でも、「血」がよく伝わらず…