とても気持ち良いずっしり感。
受難を描く映画の奥行きは深い。
なんてことない、いつも通りの生活の中、突如襲ってくる不幸っていうのは誰しもに起こりうることで、そういう不幸はだいたい不可避だ。
だからこそ他人事では済まないし、その臨場感に痛みさえ感じ始める。
とはいえ、映画的な演出が見られるのはさすがで、ドキュメンタリー的では無い。
主演の打越梨子ちゃんの凜とした佇まい、必要以上に爽やかなえづら、それに助けられて見終えた。
しかし1つ言うなら、クライマックスのシーンは少々ファンタジーすぎるのでは...?
リアリティに寄り添いながら完走して欲しかった...。
と言いつつ、クラウドファンディング時代から存じ上げていた作品が、こうして日の目を見る瞬間を劇場で目撃できたことは嬉しい。