AAA

光と血のAAAのレビュー・感想・評価

光と血(2017年製作の映画)
3.3
アンビエントを極力抑えた会話シーンを描く事により、セリフが浮き上がり、よりそこで描かれる人物たちの心情が差し迫った。

様々な関係性の中で悲劇が襲う状況そのものを、緊迫した雰囲気に持っていくには最適な演出だったと思う。

更に、ステレオタイプのキャラクター達が演劇的なセリフを発する事で、多くの登場人物がいるにも関わらず、それらを寓話化する事に成功していた。

重いテーマだけに、観客を突き放さないように注意深く撮られた非常にクレバーな作品。

ただ、一般的な道徳心の中で、それを行動規範に映画が進行していくのでキャラクターが躍動することはなかった。
AAA

AAA