ベルサイユ製麺

アップルとわたしのカラフルな世界のベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

3.0
まとめてレンタルする時、出来れば一本位は何のデータも無い作品を入れる様にしてます。例えば今作とか。
ストーリーを35文字で説明すると〈事故で視力を失いつつある少女が、周囲に助けられてながら苦難を乗り越える話〉です。ネタバレを気にするようなタイプの映画では無いと思います。
なんとも感想が浮かびにくい作品です。調べても情報が出てこないのではっきりしませんが、なんとなく一般的な劇場用の作品では無いのではないかな、と思いました。妙に短い尺や、テレビドラマっぽいBGMとか、ドラマ運びなどなど、何処と無く道徳の授業で観る映画の様な雰囲気です。とにかく低刺激。例えると病院食の様な優しさです。なので、楽しめないとしたら自分に必要な時期では無いという事なのでしょう。ソフト化する事には大きな意義が有ると思いますが、音声ガイドが付いていないのは良くないと思いました。
鑑賞しているうちに、以前参加した『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』というワークショップの事を思い出しました。視覚障がい者のアテンドさんに導かれながら初対面の人々とグループを組んで完全な暗闇の中で“見えない世界”を追体験するというイベントです。少しずつ研ぎ澄まされる触覚(白杖から伝わる振動や物を踏みしめる感覚)や聴覚に驚き、そして何よりコミュニケーション力の大切さを身をもって感じることが出来ました。
暗闇体験終了後、アテンドさん(御名前失念しました…)とディスカッションをするのですが、雨の日は怖いですか?と聞いたところ「雪の方が怖いです。音を吸収してしまうので…」と仰っていたのが強く印象に残っています。想像も出来なかったな…
アテンドさん、今も元気でいらっしゃるかな?
譲り合い、助け合い、雪道の通勤・通学、気をつけてまいりましょうね!