こんな面白い世紀の対決があったとは！主演2人はさすがの芸達者ぶり。
予告から連想されるような、女性たちが差別主義者の男どもに一泡吹かせる！みたいな単純な話ではなく（もちろんそういうやったぜ！っていう側面もあるんだけど）、さすが「リトル・ミス・サンシャイン」の監督だけあって、人間的にダメだったり情けない部分だらけのビリーとボビーを優しく描いていた。
個人的には、ラストの当時の映像風に描かれる試合シーンで、思わず手に汗握って見入ってしまった。ビリーが戦っているのは、目の前のボビーというよりは、その裏にいる多くの男性至上主義者たち。2人はそれぞれの代表・象徴としてバチバチしながらも、テニスプレイヤーとして、お互いに尊敬の念を抱いている感じが好き。
主演の2人はさすがで、エマ・ストーンはメイクと髪型で華やかさを消しモサッとした見た目で男勝りにビリー・ジーンを演じてたし、軽薄で差別発言をバンバンしても何故か憎めないのはスティーブ・カレルのどこか良い人そうっていう人柄のおかげか。この人も本当にカメレオンだよなあ。
ただ献身的にビリーを支える夫のラリーがあまりにも不憫で、この人家庭では圧倒的に女性優位じゃんとか思ったり。ビリーの身勝手さが受け付けられないって人も多そう。
なにはともあれ、本当の男女平等のありかたとか考えさせられるし、普通に面白いので是非見てほしい！
