とがり

バトル・オブ・ザ・セクシーズのとがりのレビュー・感想・評価

3.5
男性至上主義のブタVSスネ毛フェミニスト(剃ってる)、1973年の歴史に残るテニス男女マッチの舞台裏と顛末を描いたドラマ映画。

70年代のこれぞ古き良きアメリカ!という感じの小道具に支えられながらテンポよく進行していき、面白かった。
良く言えばそつのない洗練された映画、悪く言えば色々あっさりしていて引っかかるものがあまりない、という印象。
自分のためというより理念のために戦うことを選ぶ展開なので、生々しい描写が賞金額のくだりくらいに収まってしまった感じ。
でもその理念を1人の肩に乗せる重圧と苦悶の表現や、お互いを憎み合うのではなく尊重し合う方に転換したいというメッセージはとても良かった。

脇を固めるキャラクターがむしろ印象的で、特にビリー・ジーン・キングの夫ラリーがめちゃくちゃ良い人で泣けるのと、紳士の顔した真の性差別主義者ジャックがなかなかの曲者。
とがり

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