さとし

バトル・オブ・ザ・セクシーズのさとしのレビュー・感想・評価

3.5
特集 ステイーヴ カレル 後編

もう1時間半の間どうなるかともいましたが、ラスト30分はまあまあ良かったです。この作品はカレルがどうのこうのというよりはエマ ストーン演じるビリー ジーン キングの話なので、予告を見て男と女両サイドの主張をバランスのよく描いた作品を期待したら確実に裏切られます。この種の話で一番良いのは「ダンガル」でしょうね。あの作品は素晴らしかったです。

1973年の女性全米チャンプに輝いたビリー ジーン キング(エマ ストーン)は男性の方が女性より多くの賞金をもらうことに疑問を呈していました。テニス協会のジャック(ビル プルマン)から男性テニスの方が迫力もあるし、見る人が多いと言われた悔しかったビリー ジーンは女性だけのクラブ(?)を作りますといい啖呵を切ります。その頃彼女はマリリン(アンドレア ライスボロー)という同性の恋人がいて、結婚してるにも関わらず関係を持ちます。そんな中、55歳になるボビー リッグス(ステイーヴ カレル)は書けテニスをやってい流最中に友達からビリー ジーンと勝負したら?と唆され夜中にも関わらずボビーはビリー ジーンに電話を掛かるのですが・・・。

エマ ストーンは「ラ・ラ・ランド」での演技でアカデミー賞・主演女優賞を受賞してからの最初の作品です。イメチェンができるのかと思ったのでしょうね。髪もメガネもとても良いのですが、ビリー ジーンにああいう関係があったなんて驚きました。ビリー ジーンといえば、女子テニスの名解説者でステフィー グラフやマルチナ ナヴラチロヴァといった選手を応援してきた人というイメージが私の中にあります。主にHBOのテニス中継の時の解説といった世代です。兄と姉がテニスをやっていたので、そういった関係からちょっとだけ知っています。ステイーヴ カレルは今作ではとにかく明るいですね。女性軽視してる面があり好きにはなれませんでしたが、カレルの演技としては頑張ったと思います。あとは「インデぺンデンス デイ」のホイットモア大統領ことビル プルマン、「バードマン」や「オブリビオン」のアンドレア ライスボローさらに夫役のエリック クリスチャン オルセンの髪型が70年代風で結構決まっています。

監督は「リトル ミス サンシャイン」のコンビジョナサン デイトンとヴァレリー ファリス。脚本はジョナサン ビューファイです。

好きなシーンはクライマックスのテニスシーンですが、よく聞いていただきたいのは、あの実況と解説ですね。あれは当時のものでしょうかね。それとも作ったのでしょうか?あれもバトルって感じでした。初めはエマとマリリンの関係にあまりにも焦点を置くので、このままでズルズルいくのかと持ったら結構その通りになったので期待ハズレですね。あと浮気してるのに夫がビリー ジーンに対して何も言わないのも妙です。本当にあれで良いのかと思いました。

エマ ストーンの次回作「女王陛下のお気に入り」ではヨルゴス ランサモス主審とタッグを組んでるみたいなので楽しみです。
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