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バトル・オブ・ザ・セクシーズのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.7
全米女子テニスチャンピオンのビリー・ジーン・キング(エマ・ストーン)は怒りに燃えていた。全米テニス協会が発表した次期大会の女子の優勝賞金が、男子の1/8だったのだ。ビリー・ジーンは、全米テニス協会の会長ジャック・クレーマー(ビル・プルマン)に男女の報酬や賞金の格差を抗議するが、ジャックは聞き入れない。
仲間の選手たちと“女子テニス協会"を立ち上げるビリー・ジーン。資金もなく不安だらけの船出だったが、著名なジャーナリストで友人のグラディス・ヘルドマンがすぐにスポンサーを見つけ出し、女子だけの選手権の開催が決まる。
時は1973年、男女平等を訴える運動があちこちで起こっていた。女子テニス協会もその機運に乗り、自分たちでチケットを売り、宣伝活動に励む。 
トーナメントの初日を快勝で飾ったビリー・ジーンのもとへ、記者会見の前に髪を切ってくれた美容師のマリリン(アンドレア・ライズブロー)が訪ねてくる。
夫のラリーを愛するビリー・ジーンは彼女に惹かれる自分に戸惑うが、ときめきに抗うことはできなかった。
その夜、かつての世界王者のボビー・リッグス(スティーブ・カレル)から電話が入り、「対決だ! 男性至上主義のブタ対フェミニスト! 」と一方的にまくしたてられる。55歳になって表舞台から遠ざかったボビーは、妻に隠れて賭け事に溺れていたのがバレ、夫婦仲が危機を迎えていた。
再び脚光を浴びて、妻の愛も取り戻したいと考えたボビーの“名案"が、男対女の戦いだった。 
ビリー・ジーンに断られたボビーは、彼女の一番のライバルであるマーガレット・コートに戦いを申し込む。
マーガレットは挑戦を受けるが、結果は完敗、ボビーは男が女より優秀だと証明したと息巻くのだった。
逃げられない運命だと知ったビリー・ジーンは、挑戦を受ける。
その瞬間から、世界中の男女を巻き込む、途方もない戦いが始まった──! 
始まりは、全米女子テニスチャンピオンのビリー・ジーン・キングが、全米テニス協会の会長ジャック・クレーマーに男女の報酬や賞金の格差を抗議したことからだった。
このストーリーは、ビリー・ジーン・キングが全米テニス協会の男女の報酬や賞金の格差を無くすための戦いだけでなく、既婚者であるビリー・ジーン・キングが美容師のマリリンを愛している自分のセクシュアリティを受け入れありのままの自分であれるかの戦いについての物語。
テニスウェアを女性テニスプレイヤーの意見を取り入れたカラフルなものに変え、選手自らチケットを手売りし女子テニスプレイヤーのトーナメントを開き、「女性は筋肉が弱いし重圧に弱いから勝負に摘さない」という男性至上主義者の戯言を男性に負けないパワフルで絶妙な駆け引きの巧みなテニスプレーと粘り強い奮闘で覆していくビリー・ジーン・キングたち女性テニスプレイヤーと男性テニスプレイヤーの白熱した試合と女子テニスプレイヤーの奮闘、特にクライマックスのビリー・ジーン・キングVSボビー・リッグスの一進一退の試合は生々しい迫力と駆け引きと意地のぶつかり合いがあり、興奮するし感動させられる。
エマ・ストーン、スティーブ・カレルの作り込んだ演技が、印象的。
「いつか私たちは、ありのまま自由に好きな人を愛せる」
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