Mrsフロイ

オール・ザ・ウェイ JFKを継いだ男のMrsフロイのレビュー・感想・評価

3.0
新聞のステイーヴン・スピルバーグ制作総指揮の文字に惹かれて、ゴールデンウィークの夜テレビのチャンネルを合わせる。
オープニングのシーンがハッとさせる。病院と思われる建物に横着けされた黒塗りのリムジン、空席のシートに血痕と花束…

ジョン・F・ケネデイの暗殺のニュースをリアルタイムで知った世代には、当時繰り返し目にした忘れられない映像が思い起こされる。

原作は舞台劇で、アメリカのケーブルテレビ局が映画化したテレビ映画。
その為か台詞が多い、字幕をしっかり観ていないと理解が及ばない所がある。
殺されたケネデイ大統領の後任に副大統領のリンドン・ジョンソンが、暗殺現場のダラスからワシントンに帰る機上で就任宣誓をする。

日本ではジョンソン大統領は、ベトナム戦争の北爆で戦線拡大をした張本人でケネデイ暗殺の黒幕ではという説もあり、必ずしも良い印象とは言いかねる。
それがこの映画では、ケネデイが果たせなかった公民権法の実現に情熱的に取り組み、キング牧師との駆け引きも巧みな政治家として描かれている。
ブライアン・クランストン演じるジョンソン大統領はチャーミング。

米国での評価と日本では大いに異なるという訳だ。
私の乏しい知識では推測の域を出ないが、公民権法の影響力が日本人には今一つ実感が湧かないこともあるのかと思うが、如何なものか。

同じ2016年日本未公開で制作された「LBJ」原題は、ロブ・ライナー監督でウッデイ・ハレルソンがジョンソン大統領、こちらはどんな描き方か。
Mrsフロイ

Mrsフロイ