まつむらはるか

スポックのためにのまつむらはるかのレビュー・感想・評価

スポックのために(2016年製作の映画)
3.5
スポック役を長年演じたレナードニモイ氏のドキュメンタリー映画。
ゆえに、超ファンサ映画ということになるので、ファンとしては観てよかったなあと思う。

リブート作品を観ていても原作へのリスペクトを非常に感じるが、特にスポックの扱いは特別と言ってもいい。
1、2作目でもニモイ氏がスポック役で出演しているが、特にニモイ氏が亡くなったのちの3作目beyondで、事故死で亡くなったアントン氏と共に追悼文が捧げられ、ファンサービスとも言えるような演出がされていたことが印象的だった。

そんなことを思い出しながら観ていたのだが、スタートレックの中でも、スポックというキャラクターがなぜこんなにも熱狂的なファンを生み出し、人々に愛されるのか、というのが端々から伝わってきた。

スポックは地球人とバルカン人のハーフゆえに自分のアイデンティティーに悩み葛藤する、その姿が多くのあらゆるマイノリティーの共感を得ている、という点。
それに加えて、ニモイ氏自身、熱狂的な人気ゆえの問題に悩まされつつも、穏やかで真摯で家族想いな性格と、スポック役に対する並ならぬ思いをとても感じ、月並みではあるが、ますますスタートレックが好きになった。

長寿と繁栄を🖖