せーじ

ミックス。のせーじのレビュー・感想・評価

ミックス。(2017年製作の映画)
2.0
167本目。
2019年5月11日放送の土曜プレミアムで鑑賞。
そういえば話題になってたよなぁ…という記憶があり、そもそも新垣結衣さんの主演映画をちゃんと観たことが無かったことを思い出し、観ることに。

旧い…
旧すぎる、何もかも。
今は2019年ですよ?
もう平成ではないんですよ??
なのに…ってなる作品でした。

まずコンセプトとして、主人公をはじめとする登場人物のキャラクター造形や作品全体のノリが90年代の"コメディドラマ"的。特に、卓球そのものよりも前に、恋愛至上主義的な考え方が前提として置かれているというのが、虫唾が走るくらい旧い。しかもそれを「ダサい」と思われるのを見越したかのように、途中までそういうことをしてきた主人公のことを、対立するキャラクターにdisらせるという嫌らしい演出を重ねてくるので、たまらないものがある。ダサい部分はdisらせとけばそれでクリア~ってなるかい!ってなった。
同様にある場面で「中国人だから卓球上手いんじゃないの?」という言葉に対して「それちょっと差別的じゃない?」と咎めるシーンがあるのだが、そのことよりも、あの二人のキャラクター造形の方がよっぽど差別的じゃねーかって思うし、そのセリフを置いておくだけでPCを配慮していますよというポーズを見せられても、ポーズだけだからそれ…と思ってしまう。
加えて、庶務課の女性社員がチアリーディングをするとか、瑛太さん演じる萩原が、工事現場でやっている作業の内容のなさっぷりとか、卓球の腕を上げるのに、二人で道場破りをしまくるくだりとか、港と工事現場と高級住宅街が同じ神奈川県の田舎の街にある(ロケ地は千葉なのに)という雑な設定とか、もう全部無理!ってなっちゃいました。
いくらガッキーや広末さんや蒼井優さんがいるからといっても、物には限度というものがあると思います。

もっとも、コメディならコメディで別にぶっ飛んだ設定でもいいんですけど、酷いのはそのディテールとアイディアがどれも中途半端で全く面白くないんですよね。
(唯一、蒼井優さんの演技はぶっ飛んでて面白かったですが、それも映画そのものの面白さとは関係がないっていう)
笑える要素はこれくらいにしとけばいいか…というような作り手の態度がモロに出てしまっている様な気がしてならなかったです。その上、クライマックスの試合直前に大きく寄り道をして、感動的な要素も入れ込んだりして…って、もう勘弁してくれってなりました。
そもそもの話、卓球の映画をつくるということに対して、卓球そのものの魅力を描くのではなく、表面を撫でるだけで終わっている感じなのが一番残念だったと思います。
「男女混合だったら付け焼き刃でも勝てる!」って何それ…。それでペアになった人間同士とくっつくだのなんだのというどうでもいい話を延々とやるというのは、あまりに失礼だと思います、色んな方面に対して。

正直、こういう作品でも作り手の演技プラン通りに演じ切っている演者の方々には頭が下がります…。作り手は「負け犬だった人間たちの逆襲」というプロットを、卓球というスポーツを、そして映画そのものを馬鹿にしすぎ、甘く見積もり過ぎなのではないでしょうか。
キッチリつくれば、すごく面白い作品になるのにね…