りんごあめり

メアリーの総てのりんごあめりのレビュー・感想・評価

メアリーの総て(2017年製作の映画)
3.8
(2018年12月鑑賞)
まず、エル・ファニングが素晴らしい!あどけなさも残っているのに、あんなに深みのあるお芝居ができるなんて。(撮影当時は)10代なのに、ところどころ60歳か?と思うほどの存在感!!

物語は最初から最後までずーっと暗い印象。劇中の天気も曇ってるか雨降ってるかで晴天なんて全然なかったけど、メアリーの深い悲しみの中で生まれたのが怪物が、その後、多くの人々やクリエイターに影響を与え、何かしらの形で今の自分たちに息づいているんだと思うと、それはそれで明るい結末なんだと思う。映画が終わってからそんなことを思うと、暗かった気持ちに光が差し一気に明るくなった気がした。

それにしても、時代は1800年代、200年以上も前もことを描いているけど、現代っぽい…というか、昔も今も全然変わらないと思うところがたくさん。

「こいつと一緒になったら絶対不幸になる」タイプの男性は今だって存在しているし(絶対に絶滅しない)、パリピ的な夜の過ごし方、どんなに傑作でも女性が書いたというだけで認められないような時代遅れな男尊女卑さえ、つい最近の医大の入試で同じ成績でも女子は落とされるなんてことがあったことを思えば、この映画は昔のことを描いているとは思えなかった。
りんごあめり

りんごあめり