叡福寺清子

アフターマスの叡福寺清子のレビュー・感想・評価

アフターマス(2016年製作の映画)
3.0
余波という言葉だそうだ.
飛行機2機による追突事故.乗客乗員合わせて271名が死亡という大惨事.
一瞬にして嫁と妊娠中の娘を失ったローマン・メルニック.
いつものように出勤し,いつものように勤務.ただいくつかの偶然が重なり事故を防げなかった管制官のジェイコブ.
二人の男性の苦悩を延々と作品は描き続ける.二人の墓の前から離れられないローマン.命の危険を感じ自宅や姓名を捨て別人として生き続けるジェイコブ.ローマンの気持ちは理解できるし,悪いのはジェイコブをワンオペ状態にしたシステムであり本人には責任がないの事も理解できるので,観ていて大変疲れる.願うのはいつの日か訪れる二人の魂の安息であるが,まさかの展開が待っていた.事件に関して執筆中だったジャーナリストがローマンさんに「正しく使ってね」という言葉は見事に裏切られたわけであるが,その後の怨嗟を断ち切ったのはキュアブロッサム・・・じゃなくって(後は自粛).
ちなみに一番ムカついたのは航空会社の弁護士二名.本案件に限っては航空会社は悪くないがそれでもあの言いようはツイッターに投稿して炎上させても許されるレベル.
シュワルツネッガーはマギーに続く陰鬱第二弾であるが三弾目はあるのだろうか.