jnk

ミニマリズム: 本当に大切なもののjnkのレビュー・感想・評価

2.2
ミニマリストがどうとかは置いといても映画としてはとっても退屈。
別に想像を超えるような生活はしてないし、ミニマリズムに至る考え方もファイトクラブのタイラーダーデンが同じこと言ってた。
ファイトクラブは広告消費社会問題みたいな話をブラッドピッドが言うからいやらしい面白さがあったけど、この映画は社会問題よりもそういう生活してる人を見下すことに必死な感じがして気持ち悪い。

置いてきたミニマリストがどうという話を拾ってくると、現状の社会のカウンター的に出てきた人たちだから、その幸せを語る時にどうしても他の人たちを貶める傾向がある。
別にひっそりと暮らしてたらいいのに、あいつらはアホでという前置きがないと語れない人が本当に多いと思う。
この映画のメインの2人の人はバランスよく話す人だったけど、映画の作りは実際に買い物してる人達映してこいつらアホですみたいな扱いでかなりきつい。
なんか一時期日本のネットにいたミニマリストとかもそうだったけど、なぜかミニマリストは自意識がマキシマムに膨張してるのでまずはそこからどうにかしてはいかがでしょうか。

というか考え方自体はタイラーダーデンも言ってるぐらいまともなことなんだから、もっと穏便にその素晴らしさを伝えられんもんかな。
なんか瞑想で気持ちよくなるとか本当の幸せに気付くとか、絵面でわかりにくいことばっかだから仕方ないのかもしれないけど、それこそ広告社会のカウンターとしてみすぼらしいけど幸せそうな雰囲気出すとか映画ならやってほしかった。
他人との比較論になると、それしないと守れないぐらいの幸せなんかって気がしてものすごくしょぼく見える。
あと映画が思想の方に寄りすぎてて、なんかねずみ講と自己啓発セミナーにはまっちゃった人っぽく感じた。
ミニマリズム突き詰めれば突き詰めるほど目立たなくなる特性があるからしょうがないといえばそうだけど、じゃあ映画にすることが間違ってるんじゃないかと思う。
たぶんこれ啓蒙したいならひっそり暮らしながら外部からの口コミ狙いじゃないと反発増えるだけな気が。
jnk

jnk