うぎょ

火花のうぎょのレビュー・感想・評価

火花(2017年製作の映画)
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悲劇と喜劇は根本的に同じであるとか、紙一重である、というような演劇論は偶に耳にするけれど、
芸人とは正に実体験としての悲劇を笑いという喜劇にしてしまう様な存在なのだと思う。
劇中、彼らは恐らく一般の価値基準でいうところの“ヤバい”状況におかれていても、ボケやツッコミによって笑いを取る。そうすることによって、場を和ませると同時に自らも救われようとする。それは恐らく一時的な逃避であるし、それで状況が変わる訳ではないのだけれど、そうやって少し前を向ける、次に進もうと思える、という意味で“笑い”は彼らの人生にとって正に必要不可欠なものなんだろうと思った。



菅田くんがただの売れない芸人からただの菅田くんになっていて面白かった。黒のニットとアッシュグレーの髪色が可愛い。
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