火花の作品情報・感想・評価

火花2017年製作の映画)

上映日:2017年11月23日

製作国:

上映時間:121分

3.5

あらすじ

若手コンビ「スパークス」としてデビューするも、まったく芽が出ないお笑い芸人の徳永(菅田将暉)は、営業先の熱海の花火大会で先輩芸人・神谷(桐谷健太)と出会う。神谷は、「あほんだら」というコンビで常識の枠からはみ出た漫才を披露。それに魅了され、徳永は神谷に「弟子にしてください」と申し出る。神谷はそれを了承し、その代わり「俺の伝記を作ってほしい」と頼む。その日から徳永は、神谷との日々をノートに書き綴る…

若手コンビ「スパークス」としてデビューするも、まったく芽が出ないお笑い芸人の徳永(菅田将暉)は、営業先の熱海の花火大会で先輩芸人・神谷(桐谷健太)と出会う。神谷は、「あほんだら」というコンビで常識の枠からはみ出た漫才を披露。それに魅了され、徳永は神谷に「弟子にしてください」と申し出る。神谷はそれを了承し、その代わり「俺の伝記を作ってほしい」と頼む。その日から徳永は、神谷との日々をノートに書き綴る。 2年後、徳永は、拠点を大阪から東京に移した神谷と再会する。二人は毎日のように呑みに出かけ、芸の議論を交わし、仕事はほぼないが才能を磨き合う充実した日々を送るように。そして、そんな二人を、神谷の同棲相手・真樹(木村文乃)は優しく見守っていた。しかい、いつしか二人の間にわずかな意識の違いが生まれ始めるーー

「火花」に投稿された感想・評価

クワン

クワンの感想・評価

3.8
夢と成功。現実と挫折。1:9、いや1:99の割合で、時にほろ苦く、ほとんどは痛々しい10年の芸人生活を魅せてくれる。菅田将暉も桐谷健太も木村文乃も良かった。だけど、2丁拳銃の川谷のリアルな表情が光った。ラストの2人の漫才は、ドキュメンタリーのようで、菅田将暉の渾身の演技をただただ放心のまま受け止める川谷の表情が心に残る。最近映画で観たことの無いようなリアルな表情だった。

成功って何だろう。成功し続けるって何だろう。M1グランプリを観た翌日に「火花」を観たことで、成功の瞬間の眩い光の影に隠れた4000人以上の芸人の過酷な日常が優しく、描かれていたのが印象深い。板尾創路が監督であるからこそ、その眼差しは鋭く、そして温かい。M1グランプリでは優勝したとろサーモンより準優勝の和牛の2人の表情を見続けてしまったが、、、それ以上に画面にも映らず、TVで彼らの姿を観ている何千、何万人の芸人を思い浮かべた。

映画「火花」は後半のシークエンスが素晴らしい。格闘の10年の果てに、芸人を続けている者、芸人を辞めた者との邂逅が心に響く。別世界の人間に自分はなったと思っている後者に、前者が「続いていること」を諭すシーンがとてつもなく優しい。

一部の成功者だけをもてはやす風潮はいつの時代でもあったけれど、最近は余計甚だしく、そして、その成功者という概念もまた、移ろいやすく、脆い。成功も一瞬の花火。人生も一瞬の花火。そして人生の大部分は社会に成功というレッテル貼られた者であろうと、そうでなかろうと、普通の営みをただ必死に生きている。

私も夢という虚像を追いかける99の不安と1の幻想で生きる日常を少し体験したことがある。私は28の時、勤めていた会社を辞めて、夢を追う為に専門学生に戻った。スクリーンの向こう側の世界に行きたかった。貯金を全て切り崩して、保険全てを解約して、生活費に充て、新婚時に住んでいた月20万近い吉祥寺(「火花」の舞台で懐かしい風景が沢山あった)のマンションから、月5万の築40年の川崎のアパートに越した。長男が生まれて4か月の時だった。あの時、私の愚行を許した妻のことを今思うと不思議で仕方ないが心から感謝している、、今はただ恩返しをしたいと思っている。

それから3年後、全財産は最早尽き、もうこれまでと思った時に、数十年ぶりにプロデューサーを募集していた大手映画会社の告知を山手線のつり革で見つけた。採用1名のみ。1000名を超す応募者。締め切り前日に、無理もとで履歴書を送った。半年後、夢の景色は現実の日常となっていた。スクリーンの向こう側の世界には、その世界で日常を送る普通の人たちが生き、憧れの俳優が普通に隣にいて、等身大で悩みを語っている。幻想と現実の地続き感。絶え間なく続く喧騒と狂騒の日々。そして、長い月日が流れ、私はそこから離れた。

それもまた、人生の一部。その後も様々なことがあった。でも、過去完了形で人生を語ることに意味はない。なぜなら、まだ人生は続いているからだ。わかりやすい成功という名の火花は消えても、心の中でちらちら燃え続ける火花は自分以外、一生消すことはできない。自分の人生の完成形は、死ぬ時に、完成していればいい。

映画「火花」は、夢の果てに、仄かにチラつく優しい予感に満ちている。
本も読んだ上で、鑑賞。

本は心の移り変わりが細やかに描かれていて、演技では難しいんじゃないかなと思ってました。鑑賞しおわった時には、そんな心配無用だったなぁと。

菅田将暉と桐谷健太の演技力がすごい。ごりごりにお互いの力をぶつけ合っているような感じ。
と友達が言っていて、まさにそうだなと。演技力を見るだけでも鑑賞する価値はあるとわたしは思う。

また監督も良かった。板尾さん。守りきったという言葉が合うのだろう。小説、ドラマときてから映画。役者も今をときめく方々。撮り方が転けると、全てが台無しになっただろう。だが、監督として、その前に一人の芸人として、「お笑いとはこうだろう」という考えを垣間見たような映画だった。素晴らしい。又吉に対するアンサーソングのような映画かもしれない。

わたしは映画と小説はセットで楽しんでほしいと思う。どちらを先にしても構わない。ハマればドラマに進めばいいと思う。わたしはドラマを観ようと思ってる。
ノノ

ノノの感想・評価

4.5
原作を読んで、上映期間滑り込みの鑑賞。

心揺さぶられる作品でした。
人前に立って表現をして、それを自分以外の人に評価される。

自分のやり方を通すのか、相手に合わせて自分を曲げるのか。

ジレンマと戦いながらも夢を追う姿がとても苦しくて、でもとてつもなく素敵で、思わず私の中に埋もれていた感情がむくむくと湧き上がりました。

何かに夢中になれる純粋な心ほど尊くて、美しいものはありません。

この作品に出会えて良かったと心の底から思いました。
ありがとうございました!
えり

えりの感想・評価

-
僕たちはゾンビのように紙の上へと這い上がっていく、晴れたと思ったことはない
(中尾太一「sunflower」)
●'17 11/23〜'18 1/19公開: テアトルサンク
〇'17 11/23〜'18 1/19公開: 鯖江アレックス
配給: 東宝
ワイド(RED EPIC/ビスタ)
音声仕様表示無し
DCP上映
LPCM
パンフ未購入
pira

piraの感想・評価

-
火花というタイトルの意味がなんとなくわかった気がした映画だった。台詞がとても印象に残るものばかり。菅田将暉の醸し出す脱力感も良い。
hamachin

hamachinの感想・評価

4.0
原作もよんで、ドラマ版も観て、からの、板尾監督への期待の1作でした。ストーリー、わかっていた展開だけど、泣けて泣けて笑かされた、心ぐっと掴まれる作品でした。ドラマ版の良さ、映画版の良さ、それぞれよくて、どっちがいいとは言えないけれど、どっちも観てこその良さがありました。

花火ではなくて、火花。

前に進む力を信じさせてくれる作品でした。
淘汰された者たちの存在は決して無駄じゃない

本気で夢に挑み続けた時間も決して無駄にはならない


これから夢を追う人
今、夢を追っている人
かつて夢を追っていた人
全ての人の背中押してくれる映画です

ラストのあまのじゃく漫才が泣けました


途中の東京タワーの描写がえぐい
原作未読、ドラマ未鑑賞。

芸人としての人生、葛藤、その生き様がカッコいい。

徳永が神谷を説教するシーンはどちらも面白かった。うまいなー
yoshika

yoshikaの感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

恒例、家族正月映画。母の希望。
木村文乃演じるマキちゃんが超よかった。キムチ鍋すごい泣けた。
神谷が部屋を出るとき、マキが身体に気をつけてね、っていうのもよかったしそのあと変顔したのもすごい泣けた。
ちょっと意味のわからない抽象的なシーンもあって?????ってなった部分もあった。
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