柊

北の桜守の柊のレビュー・感想・評価

北の桜守(2018年製作の映画)
3.0
北の〜シリーズ、毎回今回はと思いながら期待通りに裏切られる。笑
吉永小百合が日本映画界の中で燦然と輝くのは否定しないけど、毎回毎回夫婦役の相手とはどう見ても母と息子でしよ!と言いたくなる。
実年齢よりも若いのは認める。本人も努力して今の体力も見た目も維持していることは賞賛する。しかしながら年相応の役ができる俳優さんに何故ならなかった?と私は思う。
失踪した時の年齢が64歳?我が目を疑った。じゃあ最初の樺太編あたりっていくつだったんだ?30代だよね。もう止めようよ吉永小百合がいつまでも若い役ができるって思う伝説は。
映画としてもだいぶお金かかっているのに肝心な所が作りもん。ラストの桜、何故本物じゃないの?あれだけ桜のシーン撮ってるんだから。
途中途中に舞台を挟むのは、あれはあれでなんかとても斬新な演出が面白かったけど、映画と絡ませると効果薄い。逆に舞台で全編やったほうが良いのでは?と思わせられた。それだけ、ケラリーノ氏の演出に魅力があった。冒頭の合唱の衣装なんて、絶対小川たまき似合いそう。笑

肝心の映画自体の感想だけど、良い感じを受ける人が皆無。こんな映画ある?本当はそうではないのだろうけど、私にはどの人も人の良さが滲み出てこない演出って何故でしょう?吉永小百合が痴呆症を患っても忘れられない大事な事っていったいどっちだったんだろう?夫?長男?あの時代そんな人は山のようにいた訳だし、残された息子を、独り立ちさせるために突き放すのも必要だけど、残された者が悪い訳ではないのだからあんなに罪悪感を持たせなくても…
白い喪服のシーンには相当気合入ってたんだろうなぁ。特にスタッフの方。何が何でも美しい吉永小百合を切り取りたいと言う熱が伝わってきました。気合いを入れるとこはそこじゃないって言いたいけど…
不満を言ったらキリがない。篠原涼子には別にスタイリストもヘアメイクも付いていたようだけどないわ〜。田舎のキャバレーかよ!身体と衣装が合ってなくて果たしてどっちの責任なんだか?
堺雅人もあれ?この人下手って初めて疑問を持った。それに何であんなにヒールの高い革靴なんだろう?と妙なところが気になる。当時の流行りでしょうか?
いずれにしても日本映画界の自画自賛映画はこれで最後にして欲しい。世の中的には評価高いけど私には合わなかった。
当時のANAの飛行機のデザインってあんな感じだったんだとはどうでもいい感想。
柊