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きみの鳥はうたえるのgogotakechangのレビュー・感想・評価

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)
4.3
とても映画の"体温"が高くて、濃密な時間が過ぎていく。しかしドロドロした感じではない。ちょうど、ぬるま湯の露天風呂に首まで浸かり、額にジットリ汗をかきながら、その居心地のよさと外の寒さとで、出るに出られないでいるような状態。

どこまでが演出でどこからが素なのか判然としないまゝ、主人公の3人はビリヤードに興じ、夜通し踊りまくる。
"現実"が忍び寄ってもニヤけてやり過ごす。

3人がお互い干渉しないことが自分を傷つけない唯一の方法であるように、あらゆる不都合を先送りして過ごす。
そうして"夏の終わり"すらいつの間にか過ぎていく。

でも多分、何も変わらない...。
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