このレビューはネタバレを含みます
ほぼ、悪意が無い映画。
善意だけで構成されているような。
言ってしまえばこの映画、度肝を抜かれるくらい地味なシークエンスの連なりです。
バイト先でメールのやり取りを、最初の往復以降は全部表情だけで見せて、
そっからのセックスシーン。とか。
悲劇的な恋人の奪い合いって感じでもなく。
恨み返されて木刀でぶん殴られるけど、半殺しにされる訳でもなく。
劇的な盛り上がりが用意されているわけでもなく。
まーとにかく地味で、柔らかい。
「パターソン」ほどでは無いにしろ、同じ日々の繰り返しって感じ。
それでも、染谷くんと柄本佑と石橋静河とのやりとりは、
劇場だというのも関わらず、堺雅人ばりの満面の笑みで画面をみつめてしまいました。
そんくらい微笑ましくて愛おしくて、なんか羨ましくなる日常。
そんな中でラストに再度出てくる「120秒」。
個人的には、ニンフォマニアックの「3+4」並の「2回使い」でしたね。痺れました。
別段、ここがやべぇ!みたいなシーンもないけど、
それでもなんかダラダラ見ちゃう映画でした。素敵。