とむ

きみの鳥はうたえるのとむのネタバレレビュー・内容・結末

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

ほぼ、悪意が無い映画。
善意だけで構成されているような。

言ってしまえばこの映画、度肝を抜かれるくらい地味なシークエンスの連なりです。
バイト先でメールのやり取りを、最初の往復以降は全部表情だけで見せて、
そっからのセックスシーン。とか。

悲劇的な恋人の奪い合いって感じでもなく。
恨み返されて木刀でぶん殴られるけど、半殺しにされる訳でもなく。
劇的な盛り上がりが用意されているわけでもなく。
まーとにかく地味で、柔らかい。
「パターソン」ほどでは無いにしろ、同じ日々の繰り返しって感じ。


それでも、染谷くんと柄本佑と石橋静河とのやりとりは、
劇場だというのも関わらず、堺雅人ばりの満面の笑みで画面をみつめてしまいました。
そんくらい微笑ましくて愛おしくて、なんか羨ましくなる日常。


そんな中でラストに再度出てくる「120秒」。
個人的には、ニンフォマニアックの「3+4」並の「2回使い」でしたね。痺れました。


別段、ここがやべぇ!みたいなシーンもないけど、
それでもなんかダラダラ見ちゃう映画でした。素敵。
とむ

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