え? こんなラストだった? と、原作を読み直してみましたら、やっぱり全く違っていました。
ただ、映画は、衒いなく作られており、画にこだわりも感じられ、シンプルにまとまっていていい感じだと思います。
原作では、「僕」と佐知子は極めて自由な存在なんですが、静雄だけは家族関係を引きずっています。母親が心の病で入院し、その見舞いに行った静雄は母親を殺し、警察に追われることになります。佐知子は静雄を探しに行くといい静雄を追います。「僕」は、それもいいだろうといった感じで佐知子を見送ります。静雄から電話が入ります。「とことん逃げまくれ」と言います。でも、佐知子がそっちへ向かったとは言いません。そして、翌日、あっけなく静雄が捕まったことを知るのです。
今どき、こういうハードボイルドさは受けないということなのか、あるいは理解できないということなのか、この映画もまたかなり甘めの恋愛ものとして終えています。
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