「この夏が、いつまでも続くような気がした」
ひと夏の、奔放な青春のきらめき。
でもそれは、薄氷のような危うさの上に成り立つもの。ひとかけらの綻びから砕け散ってしまいそうな。
だからこそ、かけがえのないもの。
飲んだり踊ったり、体を重ねたり。三人で過ごすときはたしかに楽しそうなんだけれども、同時に儚さを感じてしまう。
楽しく幸せな時って、その間は意外とその大切さ、かけがえのなさに気付かないものなのかな。失いそうになり、さらに失ってしまってから気付くものなのかもしれない。
夏の終わりはいつだって寂しい。
しかし次の夏は確実にまた訪れる。