ただなんとなく、とりあえず、そんな日常。とりあえずだけど何故かしっくりきて、そしていつしか、離れがたい唯一のものになっている。
めんどくさいの嫌がるくせにめちゃくちゃめんどくさい。青春。
佐藤泰志の小説は80年代の国分寺が舞台らしいが、本作は現代の函館に。とすると、あのじゃれあいの多幸感は原作ではどう描かれているのか、いよいよ佐藤泰志を読むべきかも。
誰しもがいずれかの場面に、自分自身の時を重ねるだろう。
私は、
青白い明け方の澄んだ空気と、蒸気するアパートの室内かな。
懐旧の愁いに胸が締め付けられてしまう。
素敵な映画です。