HidekiAndo

マザー!のHidekiAndoのネタバレレビュー・内容・結末

マザー!(2017年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

“今夜来た理由は?”
“泊めてもらえるかと”

いつものような『あらすじ』は止めておきます、つか書けません😅。
ずーーーっと『何?何?』と思いながら観てました。
まぁ当然『実際の出来事』ではなく、全てが『メタファ』です。
じゃあ何なのよ?って話なんですが、劇中では夫曰く、妻(ジェニファー・ローレンス)は『家』、私(夫=ハビエル・バルデム)は『私』との事でした。
鑑賞後に考えたら、妻は『保守』『隣人』『被害者』『受け皿』であり、夫は『革新』『意思決定者』『トラブルの素』『指導者』『良い人風』といった所ですかね。
『起きてしまった事はしょーがない。はい!次!』『困ってる多数は放っておけないでしょ?』と己を正当化し『良い人』となり、それを『赦す自分に酔い』、その結果として『隣人である受け皿』は次第に壊れる。
でもすぐ『代わりの受け皿』をまたどっかから調達してきて、シレっとやり直す。そしてまた学習もなく繰り返す…。
悪気が無い加害者の暴走によって発生する、世の中の『争い』『略奪』『貧富』『まやかし』が、劇中では『家の中』という狭い空間の中で、凝縮されて表現されているもんですから、まぁ観てて疲れます😅。
『止めて!』vs.『何で?何がいけないの』は大なり小なり、我々の周りで溢れているわけで、『何が普通か?』の難しさは常日頃から感じていますが、その認識の差によって生じる物事の恐ろしさを、改めて考えさせられる作品でした。
でも、『別の表現方法もあったんじゃ…😅?』とも思ってしまいます。

最後に。
何か下記のように『聖書の話だったのです!』としてるレビューがまぁまぁあり、基本線はそうだと思うんですが、そうだと思ったらそれて終わっちゃうし、あれこれ考えられる『隙』のある作品なので、自分なりに解釈するのが良いと思いました。

主人公:マザーアース
旦那:神(創造主)
中年男:アダム(エデンの園で禁じられた行いをしてしまった人物)
中年女:イブ(エデンの園で禁じられた行いをしてしまった人物)
兄:カイン(人類最初の殺人の加害者)
弟:アベル(人類最初の殺人の被害者)
赤ん坊:イエス・キリスト
HidekiAndo

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