アキラナウェイ

マザー!のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

マザー!(2017年製作の映画)
2.0
近所のGEOにないから遠くのTSUTAYAまで借りに行ったよシリーズその4

はい、きたよー、TSUTAYA先行レンタル!
もう、堂々とGEO差別!
何だか物議を醸して日本公開中止になったって?

どれどれ…
ふむふむ…
うわーーーーー!!
ムカつくーーーー!!
めっちゃ嫌やわーーーー!!

うん、確かに不快。不快極まりない。公開中止も無理はない。えー、でも待って。不快感を煽る事を目的とした映画だとしたらかなりの出来栄え。でもだからと言って良い映画ですか?と問われるとNO!最高に最悪な映画!

物書きの夫(ハビエル・バルデム)と若き妻(ジェニファー・ローレンス)は郊外に立つ、2人では持て余す程の広さの家で静かに暮らしていた。彼らの生活を掻き乱す来訪者が来るまでは…。

うーん。何を語るにもネタバレは避けて通れないので、以下ネタバレ含みます。














聖書がモチーフになっているとは、うっすら知っていた。

アダムとエバ。
禁断の果実を手にした事による神の怒り。
エデンの園からの追放。
カインとアベルによる人類最初の殺人。
ノアの方舟(大洪水)。

マリアへの受胎告知。
新約聖書の登場。
人類の醜い争い。
キリストの十字架刑。

これらのメタファー(暗喩)が巧妙に隠されている点は凄い!評価出来る。

しかし、旧約聖書の段階(前半)での展開と打って変わって、新約聖書の段階(後半)でのリアリティを無視したカオスでスピーディーな展開は、正直無理があるし、不快感も完全に臨界点に到達。

全編通じて感じる、招かれざる客達の傍若無人ぶりだけでも十分イライラするんだけど。

僕がどうしても無理だったのは以下の3つ。
①妊婦に対する扱い
②妻を守ろうとしない夫
③赤ん坊に対する扱い
それらが僕としては人道的に生理的に本能的にどうしても無理でした。

映画の作りとしては、評価出来る。
でも、僕は僕の価値観として評価出来ない。

結局、何が言いたかったのだろう?
人の愚かさ?
でも、人の愚かさを知るのであれば、他にも良作は沢山ある。

嘘で固められた綺麗な物語と
嘘で固められた醜悪な物語。

僕はどうしても前者を選んでしまうかな。
甘っちょろいと笑われたとしても。