あまりに不快(褒めてる)でもう二度と見たくない(褒めてる)と思いました
ジェニファー・ローレンス主演という以外の予備知識無しで鑑賞
中盤までは「ああ、こういう嫌ーな感じのサスペンスなのね」と思ってたけど、「黙示録の後始末」という台詞で、「これ聖書なのか！」と気付いた
ラストの台詞にあるように、ジェニファー・ローレンスは「地球」、そして詩人は神
地球と神しか居なかった世界に最初の夫婦(アダムとイブ)が訪れ、その後の兄弟喧嘩で同族殺し(カインとアベル)
葬式で好き放題して怒られて台所が壊れて水浸し(ノアの箱船)
そして、新著出版後のファンがウジャウジャ押し寄せるシーンからが現代のパート
客人(人類)が「詩人(神)が分け与えると言った！」と言って家(地球)を破壊して奪い合うのは、現代人が石油や森林の環境資源を好き放題使いまくっている状況のメタファー
(実際、一部のキリスト教徒は環境資源の使用を「神から与えられた権利」と正当化している)
そこから狂信者が幅を効かせたり、なんか戦争になったりしてとんでもないカオスになって、詩人の子(キリスト)を食べちゃたもんだからジェニファー(地球)大激怒でジェニファー(地球)は自ら家に火を放ち客人(人類)もろともすべてを破壊した(アルマゲドン)
特に後半の現代メタファーパートはカオスすぎて、聖書の物語をなぞっていると気付かなければ全く理解できないと思う
そう考えると、日本で劇場公開しなかったのは、「過激だから」とかではなく「日本人には理解されない」という判断だったのかな～と感じました
「家に囚われた若い妻がパーソナルスペースを侵されるサスペンス」と「聖書」をリンクさせ、現代人への警鐘も含んだ凄い作品だと思います
