はろ

ハウス・ジャック・ビルトのはろのレビュー・感想・評価

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)
3.1
おもしろいとかというより、監督の脳みその中のものをぶちまけたって感じがした。
この監督の映画は初めてなので分からないけど、女性を無意識に差別し支配欲を満たす愚かな男を皮肉ったような、それでいて芸術と評して自分の行いを正当化する恐ろしさだったり。
おもしろいサイコものだった。
でもサイコパスで強迫性障害にしては殺人の仕方とか処理の仕方に一貫性がないし、何回も血痕を拭き取りに行くシーンはコメディチックだったけど、潔癖症のわりに雑な部分が多すぎて、ジャックの美学がよく分からない。途中でてきた赤いローブのおっさん誰やねんて感じだし、最後地獄めぐりに行く穴に落ちる場面とかはもはや現実の続きとして考えてはいけないようです。
エピローグはダンテの地獄編を思い起こさせる。
結局逸脱することは危険を伴うものだし芸術を逸脱したところに求めても、逸脱したいと思った世界の平和や安全に後悔を覚えてしまう心の弱さや自分の運命を受け入れず足掻く人間の醜さみたいなものを垣間見たような気がする
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