このレビューはネタバレを含みます
ロシアからの転校生と旅に出る、ドイツ人中学生の話。
不良とオタクによるロードムービーであり、旅を通して2人の成長と相互理解が描かれていく王道のストーリー。
別に悪い作品ではないのですが、私には刺さる部分がなくて、何だか普通の映画だったな~という印象です。
ヴォルガ・ドイツ人だというチックのキャラクターは興味深かったものの、特にルーツを掘り下げる事もなくて、消化不良な感じ。
せめて、彼の家族ぐらいは登場させていたら、もうちょっと解像度が上がったと思うのですが、最後までミステリアスな少年のまま終わってしまったのは残念でした。
あとは、シンプルに2人の旅がつまらない…。
あくまで子供の話なので、犯罪に巻き込まれる事もないし、2人の会話やギャグに関しても、特に笑う様な場面はなかったなと。
90分と短い作品でサクサクと進行するのは良いのですが、その分、2人が友情を築く過程もあっさりしていて物足りなく感じました。
原作が児童文学という事で、あくまでターゲットは子供であり、大人が鑑賞するには厳しい部分があるかもしれません。
小中学生が見る分には丁度良い作品だと思いますけどね。