やわらか

50年後のボクたちはのやわらかのレビュー・感想・評価

50年後のボクたちは(2016年製作の映画)
3.7
ドイツの青春ロードムービー。もう思いっきりロード・ムービー。有無を言わさずロード・ムーヴィー。
 
なんか予告編とかポスター観る限り、明るい空の下気持ちいいストーリーが展開されるイメージだったんだけど、前半主人公マイクと友達チックのムチャな振る舞いにドン引き。子供がやってるからそう感じにくいけど、これ日本語で言うところの「DQN」ってやつじゃないですかー。
 
けど後半、ヒロインのイザが出てくる辺りからだんだん雰囲気が変わってきて、明るいシーンが増えて行き、気がつくと気持ちよくなってた。イザ役メルセデス・ミュラーさん、あるシーンで印象が変わりすぎ。そして、可愛くなりすぎ。なんか一度落として上げるのズルいなー。最後もサッパリした終わり方で個人的にはとても好み。
 
作品全体を通してみると、ロード・ムービーらしく物理的な移動に主人公の内面の成長が同期して描かれている。チックやイザとの関係も変わって行くけど、それをベタベタ描写しないことで、映画としてうまくまとめきった感じかな。
 
去年観た「グッバイ、サマー」と設定やプロットは良く似ているけど、メリハリの付け方はこちらの方が上手いので、記憶に残るような気がする(たぶん)。ドイツの映画って「トニ・エルドマン」とか、割とマジメで暗めな映画が多い印象だったけど、こういうのは意外。あと、ロシアのアジア地域やチェコなど、移民の問題が下敷きにもなっているので、その辺の知識が増えるともっと楽しいかもしれない。
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