ヤマラハルヒ

いぬむこいりのヤマラハルヒのレビュー・感想・評価

いぬむこいり(2016年製作の映画)
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個人的なあたり映画って、芝居やってなかったあたらしい俳優と出会う映画で、この映画でいえばミュージシャンの武藤昭平。やー、ペテン師の純愛。根拠のない父性。色っぽい人だった。

そういえば、つい映画に何かを求めている気がする。何かを求めて、何かを得られることを楽しみに、映画を観ていた。新しい考え方、新しい関係性、新しい世界。でも、それは、あらかじめ求めるものじゃなく、出会ってしまうものなんだよな。
この映画をみてると、お前は映画ごときに何を教わろうとしているんだ。何を得ようとしているんだ。教訓どころか意味もあるか!といわれてるみたいで、みてる間、4時間きっちりおもしろかったが、終わったら、そういや(武藤昭平以外)なんにも残ってなかった。

それでも、反芻してみれば、おじさん、おばさん、おじいちゃん、おばあちゃん怪俳優たちによるスーパー老人映画になりそうなところ、まるで学生映画みたいに瑞々しい。
実際、後半はほんとに学生映画みたいで辛いといえばつらかったのだけど、ヒロイン有森也実のおおらかさというか生々しさ、たくましさに惹かれて、もう何がきてもいいよって気で観ていたな。
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