つう

あさひなぐのつうのレビュー・感想・評価

あさひなぐ(2017年製作の映画)
2.0
『ワクワクして観に来た観客を薙ぎ払う映画です!!』

東島旭は高校生になったのをキッカケに新しい自分になりたいと思っていた。そんな時、薙刀部の宮路真春と出会い、その強さに憧れて薙刀部に入部するのだった…

週刊ビックコミックスピリッツで連載中の同名マンガを実写映画化。
乃木坂46メンバーが多く起用されている。

薙刀部を題材にしたスポ根ムービーです。
こうしたマイナースポーツを題材にした邦画で目立ってますね。
「トリガール」「ちはやふる」「チアダン」「青空エール」など。

監督は先日公開された「トリガール」も手掛けた英勉監督。

「トリガール」は土屋太鳳の新たな魅力を引き出しただけに今回の作品も乃木坂メンバーの魅力を引き出してくれるのかもと思っていました。

…が!

そんなコトはなくて原作ファンも乃木坂ファンも誰得なの??という映画に仕上がってました…

まずは良かった部分はビジュアル面はバッチリでした。可愛いというワケではなくキチンと原作を意識してるのが伝わってきました。

原作の最初シーンである露出狂シーンをキチンと描いた時にはチョット期待できるかもと思ったんだけどなぁ…

あとは悪い点しか挙げていきませんので、ご注意を!

一番の残念なポイント。もうコレが全て物語っていますね。

「この映画の薙刀競技者。誰一人として汗をかきません!!」

もうね。そこが出来てないのでスポーツモノとして壊滅的です。姉妹グループ(?)のAKB48のドキュメンタリー映画とかでライブで動き過ぎて過呼吸でぶっ倒れてるとか流してるのに?乃木坂は、そういう泥臭さは映さないコンセプトなのかな??(よくアイドル界隈をよく知らないのだが)

それこそ、防具を脱いだ瞬間にキラキラしたエフェクト付けて汗が光るみたいなベタベタな演出つけたりすればイイのになぁ…

練習シーンあるけど汗をかかないでハァハァ言ってるだけ。アイドル映画なので演技を追求するワケじゃないのですが。そこを上手く演技できないんだから本気で疲れさせればイイのにと思うシーンばかりです。

そもそも、原作の「あさひなぐ」はケガシーンが多く汗をかきまくる。イイ意味で古いスポコンマンガなんですよね。そこの魅力が削がれてるし。

肝心な薙刀シーンも迫力がない。アイドル映画なのに防具で顔が拝めない。顔が拝めないならスタントにして薙刀シーンを映えさせた演出にしたら良かったのになぁ…

円陣稽古というのがあるんですが。そこのシーンというかセットが小さすぎて、とても円陣稽古できる広さがないんだよなぁ…

割と練習シーンが差し込まれるけど汗かかないので白ける一方でスポ根したいんでしょうけど逆効果です。そして感動してねみたいなシーンも挟んでくるが説得力ないので感動できない。

そこに英勉監督の悪い所のコメディパート。中村倫也のシーンがさらに追い打ちをかけてイラつかせてくる。「トリガール」のナダルの悪夢再び。

結果的に原作ファンも乃木坂ファンも、もちろん映画ファンも薙ぎ払うという形になりました。

ウーン。思いがけず今年ワースト候補に躍り出てきましたねw
つう

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