クワン

あさひなぐのクワンのレビュー・感想・評価

あさひなぐ(2017年製作の映画)
3.7
西野七瀬。
今日から私は10年間、彼女に注目することを心に決めた(遅い)私は大勢アイドルグループ(雑な表現)ではまったこと皆無。乃木坂46は、他の姉妹グループや本家に較べ、可愛いという印象くらい。しかし、この映画を観て、私は西野七瀬の演技のポテンシャルの高さとスクリーンでの相性の良さに驚いた。

カリスマ白石麻衣はもちろん美しい。スクリーン映えするが驚きはない。彼女は彼女のイメージ通りを生きていて、それを眩く映し出す。でも、女優としての面白さが今後拡大していくかというと、役柄が限定されるだろう。それはそれでいいと思う。幾つかのバリエーションの女神役を今後も演じるだろう 笑

松村沙百理もお嬢様ぶりっ子の役柄そのままにはまっていていい。
伊藤万理華は一番演技感が優れていて、アイドルっけを感じさせない。
桜井玲香のヤンキー感は何かそのままな感じでそのままな感じだ 笑
生田絵梨花は強気毒舌なライバルキャラを凛として演じていていい。
鬼のスパルタ僧侶役の江口のりこの好演が光る。彼女のお陰でこの作品の甘さを押し止め、引き締めている。素晴らしい女優だと思う。
適当アドリブしまくったのだろう顧問役の中村倫也もいい味出す。
同世代男パートが非イケメンの森永悠希だからこその女子たちに迷いなく集中ができる 笑
乃木坂以外で唯一薙刀部のぽっちゃり女子の富田望生には癒される。

ふぅ。
本題の西野七瀬に戻ろう 笑

西野七瀬の様変わりする表情の変化が数えただけで88通り以上ある。いや、何となくそんなような気がする 笑(本当は数えてはいないけど、心掴む繊細な表情の推移の自然さに驚いた)

メガネ越しだが、眼の表情が実にうまい。
硬質さとふにゃ感の行き来が自然だ。
表情幅を360度縦横四方に数ミリごとに動かせそう。
なぜだろう。
皮膚が柔らかいのか。
表情筋をしなやかに動かせるのか。
感情が細やかなのか。
天然だからこそクセが少なく、自然に見えるのか。
普段感情出さないからこそ、僅かな感情変化に説得力があるのか。
わからない。
英勉監督は分かっているのだろう。
ヒロインの素が輝くポイントを知っている。
今回は薙刀で試合で面をつけているから女子の輝きを見せるのに苦心したことだろう。でも、きちんと彼女達のモーメント(観客が見たいであろう表情と姿)を映し出している。

以前、同監督の「トリガール!」の土屋太鳳を絶賛したが、「あさひなぐ」の西野七瀬も予想を超えて素晴らしい。180度向かう軸が違うので比較はできない。ただ、どちらも彼女たちの持っている魅力を存分に引き出している。

でも、女優にどっぷり浸かっているわけではないアイドルで、気持ちの僅かな揺れを目線のささやかなずらしや目の表情で表現できるのは本当に稀有だ。

彼女は今、23歳。
これから10年の間に是非、映画の世界でも様々な表情を見せてほしい。哀しみをたたえた切ないラブストーリー。心に謎を隠し持ったサスペンス。わりと激しいスパイアクション。は、、無理だろう 笑 そしてやがては、普段からは予想できない妖しい色気を垣間見せる役まで。

この映画のことを語ることを忘れていた。
一言で言おう。
ちょっと物足りない青春映画だ 笑
熱量とカタルシスは明らかに少ない。
クライマックスは練習試合という大胆な構成にも驚いた 笑
だから必然、西野七瀬論に傾く 笑

しかし、西野七瀬×あさひなぐの世界観(人によっては白石麻衣の孤高の美しさを+αとして、乃木坂キャストのナイス配置と予想以上の演技を+αとして)が青春ヒロイン映画として堂々と確立していることは間違いない。

西野七瀬。
彼女をデビュー当時から観続けているファンは別の感慨を持つのだろう。もっと、彼女は普段は魅力的ですよ!とか 笑 この映画では、まだまだ魅力を出し切れていない!とか 笑 私の2つ左隣の席の男子高校生は上映中ずっと前傾姿勢で、彼女の表情の変化に呼応するように、たびたび幸せそうに頷いていた 笑

でも、私はこの映画で彼女をきちんと見れて良かったと思う。
数年後、GAPのある役柄で、観客の度肝を抜く芝居を見せてくれるだろう。
その時に、この作品での彼女の原点の輝きが再評価されると、私は思う。