シガーandシュガー

7Wish セブン・ウィッシュのシガーandシュガーのレビュー・感想・評価

7Wish セブン・ウィッシュ(2017年製作の映画)
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願い事が叶うかわりに「血の代償」を払わなければならない不思議な中国の函。
それを手に入れた女子学生が、学生であれば抱きがちな悩みを解消するために願いをかけていくが、その代償がだんだん高くついてくるように。
迷走した後、亡くなった母が生きている人生を望む主人公が可哀想で仕方なかった(私が母親目線で見てるからだけど)。その望みさえも悲惨な代償を払うことになり、もう何もかもを元通りにしたいと「願う」主人公も、そりゃそうだよねと思うと同時に、願いと代償の物語は、時折忘れがちな足元の幸せを見つめ直すために繰り返し語られる必要があるんだなあと実感。

実際、影響を受けやすい私は、この函が手に入ったとして、何を願うかとけっこう真剣に考えてみた。
でも何が叶っても(今いちばんの懸念でさえも)、代わりに家族を失う可能性があるのであれば絶対に望まないし、結局、自分は今の境遇に(多少の不満はあるにせよ)満足である、という、まさに映画に諭されたオチだった。
「学生向けの教育映画でしょ」というむきもありながらの鑑賞だったけれど楽しく鑑賞できたしやっぱりかわいい女の子は正義だし、観て後悔はない作品だった。
反対に「願いが叶う」誘惑に惑わされない子供の話も観てみたいなあ。

「ラストサマー」の可愛いバリー(ライアン・フィリップ)がおっさんになっても可愛かったのと、全然面影のない2.5枚目に育った「スタンドバイミー」のふとっちょくん(ジェリー・オコネル)がちょっとした個人的箸休め。オコネルの「女検死医ジョーダン」、もう一度観たいなあ。