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バーバラと心の巨人のtouchのレビュー・感想・評価

バーバラと心の巨人(2017年製作の映画)
3.3
“敗れることなかれ"
* * *
グラフィックノベルが原作、『ハリー・ポッターと賢者の石』のクリス・コロンバス監督が製作。
「少女が謎の巨人と戦う」というあらすじだけ見るとダークファンタジー冒険譚を想像するが、
実際は主人公:バーバラの繊細な心の揺れ動きに主眼を置いた成長ドラマだった。
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主人公:バーバラを演じるマディソン・ウルフがキュート。
金髪×メガネ×ウサ耳というかなりマニアックなキャラクタービジュアルを
違和感なく実写に落とし込んでいて好感が持てる。
衣装や小道具の手仕事、丹念な手作りの質感はハリポタシリーズを思い起こさせる。
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「なぜバーバラは巨人と戦うのか」、あるいは「なぜバーバラが周囲に反抗するのか」
これはバーバラが抱えている個人的な事情がどうやら要因、ということが徐々に分かっていくのだが
物語の核心となる“バーバラの過去”は伏せられたまま物語が進むため、動機が不明瞭。やや感情移入しづらい。
予算の都合か、最小限に留まったファンタジー描写が物足りなさの要因に。
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何よりも問題なのは、解釈を限定する&とんでもないネタバレの邦題。
”心の”はどう考えても余計。
2018年ワースト邦題候補です。
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