たつなみ

ゆれる人魚のたつなみのレビュー・感想・評価

ゆれる人魚(2015年製作の映画)
3.5
台風接近中につき、『水難事故には気を付けねば!』と自らを律するべく鑑賞(うそ)

アンデルセンの人魚姫をベースにした”ダークホラーミュージカル“という感じで結構楽しめた。
思わず切なくなってくる様な哀しいシーンもあれば、結構容赦無いグロ描写もあり、ギレルモ・デル・トロの世界観に似た感覚を覚えた。
どことなく『シェイプ・オブ・ウォーター』っぽいし。

人魚の尻尾なんて本当に魚臭さが漂ってくる程リアルだし、時折彼女たちが見せる凶暴な獣の様な表情も凄くいい。
あとオープニングアニメーションの不穏さは最高すぎる!

人魚姉妹の姉(シルバー)が恋愛を経て『人工的に』人間の女性になろうとする所や、その後彼をベッドで血まみれにしてしまう所なんかを見ると、『少女が大人の女性になること』のメタファーも描いている様に感じる。
(それにしても”あのシーン“はまるでショッカーの改造人間を彷彿とさせて思わず笑ってしまった)

本当はもっと点数を付けたい所だが、挿入される歌がことごとく私に合わなかった(ノレなかった)のでマイナス。
でも話はとても好きです!