原作、コミック未読。
剛力彩芽と⭐︎Takuの音楽が最高な、原作ファンには放火されそうなドラマ版が好きすぎる身からすると、映画版は手堅くまとめた印象。
祖母エピソードをメインにするのは映画的だったし、黒木華の佇まいは原作準拠な気がするし、夏帆がエロいのも最高。
「晩年」のラストも、映画版のほうが野村周平の成長が一目でわかるような描写となっていて良かった。
ただ、ドラマ版では各話で実際の「本」がテーマとなり、あくまでも「本」に憑かれた人たちの物語となっていたのに対し、
映画版では夏帆と東出がメインで、悪く言えば普通の恋愛模様に着地してしまっているのは残念(取り憑かれた人の描写はあるけど)。
究極的には、別に古書店が舞台じゃなく、ケーキ屋さんで「スイーツ探偵 篠川栞子」でも成り立つし、クリーニング屋でも良くなってしまうのが残念。
というかビブリアがビブリアであることの存在意義はやっぱり「本」だと思うので、見かけ上、原作に寄せるか否かではなくて、根本は変えちゃいけなかった気がする。