風来坊

ビブリア古書堂の事件手帖の風来坊のレビュー・感想・評価

ビブリア古書堂の事件手帖(2018年製作の映画)
3.0
テレビ版で主役を務めた剛力さんは映画版にはお声が掛からなかったようですね(^_^;)
当時もイメージに合わない!ごり押し剛力かと散々言われましたからまあ仕方ないでしょう。

テレビ版で主人公がショートカットはあり得ないとの声があったので、それを汲んだのか本作の主演はロングヘアーの黒木華さん。
しかし、彼女もイメージが違うと原作ファンから総スカンを喰らったそうで…原作があるものはなかなか難しいですね。

それが響いたのか興行収入も2.2億円とかなりコケましたね…。「スマホを落としただけなのに」が約20億円なので爆死ぶりが浮き彫り…。なかなか難しいものですね…。

原作ファンから暗い華やかさが足りないという主演の黒木華さんですが、個人的には本を愛するというと司書さんが思い浮かぶのですが、理想の司書さんイメージそのままで良かったと思います。眼鏡掛けるとたまに蒼井優さんに見える時がありますね。

純文学専門の硬い古本屋さん。エロ本がない古本屋には行かなかった私には、なかなか堪える映画ですね(笑)
物語は亡くなった祖母が残した夏目漱石全集から始まる祖母の過去と悲恋。過去と平行して現代パートでも本オタクの女性と青年の淡い恋模様を描いている。

ロマンス的な物が中心に描かれていて、ミステリーとしては緩い。登場人物が少なく、事件の犯人も怪しいヤツがそのまま犯人なので、あれこれ考える楽しさはありません。事件というほどの事でもないかなぁ。

漱石や大宰の文学説明や悲恋に時間を長く使っているのでゆったりしてしまっています。どうしてもしっとりと恋愛を描きたいという感じは女性監督ならではなのか。

ミステリーとしてはハラハラドキドキもなく物足りないです。ただセピアな雰囲気は好きでした。話としてはうーんという感じですが、黒木華さんを愛でるには良い映画でまずまず楽しめた作品でした。
風来坊

風来坊